運転免許を取らなかった理由

今年急にチャレンジしたことがある。

31年間今までやってこなかったこと。車の運転だ。

 

ペーパードライバーは私の周りにもたくさんいる。

母親だって20年来のベテランペーパードライバーだ。

でも私はそもそも運転免許を持っていなかった。

これは地方住みの私の周りではかなり珍しいことだ。

職場でも免許は持っている前提で話は進み、ペーパーなのかそうでないのかで分類される。

 

免許を持ってないというと続いて聞かれるのは「なんで取らなかったの?」だ。

ペーパードライバーであることに「なぜ」と疑問を呈すること少ないのに、そもそも免許取らなかった人間は「なぜ」と聞かれてしまう。

正直私はペーパードライバーなのになぜ免許取ったのかと聞きたい。

 

私が免許を取らなかった理由に深い意味はない。

必要だと思わなかった、これが一番大きいのだ。

私の家に車は一台しかない。その一台も毎日父が仕事に乗っていく。運転の得意な父がいるときにしか私の家に車はない。

必然的に運転するのは父だ。だから母も父に病気が見つかったことを機に免許を取ったが、晴れてベテランペーパードライバーになったのである。

自宅から最寄りの駅まで徒歩10分、歩けばなんでも揃う地方都市で車がないと生きていけないと思うこともなかった。

 

二つ目に、自分には運転適性がないと思っていた。

私の父はプロのドライバーで、常にこういう時はこうすべきだとうんちくを垂れながら車を運転するタイプだ。

私はそんな父が頼もしく感じるし決してきらいではないのだが、そのうんちくを聞くにつれて私には出来ないと思うようになった。

小さい頃からトロいと言われてきて自分でもマイペースだと思うし、瞬時に色々考えて行動するのは苦手だと理解していた。

 

三つ目、お金がなかった。

大抵の大学生は在学中に教習所に通うことが多いと思う。

私の周りも実際そうだった。猫も杓子もというと言い方は悪いが、仲良くしていた女子メンバーも全員が在学中免許を取った。

ちなみに私の知る限り3人中2人はペーパードライバーになっている。

当時付き合っていた彼氏も合宿免許だかで免許を取得していて、私にも免許を取ることを強要してきて死ぬほどうざいと思ったものだ。

とはいえ一応私も大学時代に周りの動きに合わせて免許を取ろうか母に相談した。

母から返ってきたこたえは「車の免許を取るのにお金は貸さない」だった。

付け加えて海外に行くなら貸してもいいと言われたものだから、私は母に30万円を借りて、カナダに1ヶ月行くことにした。私の切り替えの速さもどうかしてる。

母に言わせてみれば車の免許なんて社会人になっても取れるし、それならまとまった休みがある大学生の今しかできないことをする方が有意義でしょ、ということだ。

さすが母の言う通りだった。

 

そんな三つの理由があって運転免許取得を避けてきた私が結果一念発起して免許を取る事態になったのである。

それについてはまた今度。

 

 

能動的三分間

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